2023/01/06
睡眠の技法の基本3ステップ
- 睡眠に関係ないものを持ち込まない
目覚ましも持ち込まない。体には目覚まし機能(コルチゾール)は備わっている
→自己覚醒法:寝る前に起床時間を3回唱えると、コルチゾールが起きる3時間前から分泌される - 睡眠効率を85%以上にする
睡眠効率=睡眠時間÷寝床の中にいた時間×100
睡眠時間は二度寝や仮眠した時間は含まない
寝床に入ってから眠るまでと、目覚めてから寝床を出るまでがそれぞれ30分以内になる - 起床時間を揃えて15分でも早寝をする
24時間サイクルの3つの生体リズムを揃えること
24時間サイクルの3つの生体リズム
- 「メラトニンリズム 外的リズム」
メラトニンは睡眠を促す物質で、光が当たると減り、暗くなると増えて眠くなる。
起床して1時間以内に(限度4時間)光を見るとスタートする。
スタートから16時間後メラトニンが増えて眠くなる。
眠ってから3時間後にピークを迎え朝に向かって減る。 - 「 睡眠-覚醒リズム 内的リズム」
「メラトニンリズム 外的リズム」にすぐに同調する弱いリズム
起床6時間後に、日中の眠気の前に眼を閉じると8時間後の眠気を回避できる。
1日に2回(起床から8時間後と、22時間後)眠くなる仕組みになっている - 「 深部体温リズム 内的リズム」
「 睡眠-覚醒リズム 内的リズム」との同調に2週間くらいかかる強いリズム
起床11時間後に体温が最も高く元気になり、22時間後に最も低く眠くなる。
あわせて体温をあげておいてやれば、その後の反動を利用し、深部体温を下がりやすくできる。
深部体温を下げてやることで寝付きを促せられる。
逆に夕方に眠る等で体温が下がると、その後に深部体温を急激に下げることができなくなり寝付きが悪くなる
睡眠の技法
- 寝るとき以外は寝床に居ないようにすること
→寝床で読書や考え事をすると、脳が前頭葉や言語野が働く場だと記憶してしまい睡眠中の脳の活動を阻害することになる。 - 15分で眠れないなら寝床から出ること
→薄明かりで、眠気を我慢するような感じで過ごす。不必要に眠ってない時間を寝床で過ごさないようにすることが大切 - 睡眠は一日15分でも早寝して1ヶ月、1年単位で絶定量を増やすこと
→覚醒時も睡眠時も脳にとっては連続した現象であり、1日単位で完結するものではない。15分稼げば、1ヶ月7.5時間 - 眠くなるまで寝床へ入らないこと
→深部対応が下がるまでは寝床に入っても眠れないため - 寝溜めをせず、深い睡眠を作ること
→絶対量を確保するだけでなく、生体リズムをずらさないことの両立も必要 - 就寝時間でなく、起床時間を揃えること
→生体リズムは朝の光を感知したところから始まる - 朝、起床1時間以内に光を見ること
→メラトニンリズムをスタートさせる。朝が辛ければ、部屋を明るくして二度寝する - 夕方(起床11時間後)は姿勢をよくしたり運動して体温をあげ、仮眠はしないこと
→深部体温リズムの反動を利用する
睡眠と覚醒を切り替える5つのスイッチ
- ノルアドレナリン
・・・集中力、切替力を担う。不安や恐怖の感情も引き起こす - アセチルコリン
・・・目新しい刺激に反応する役割。寝床に物を持ち込むことに関係 - セロトニン
・・・気分安定。姿勢を保つ筋肉を制御。眠り1時間前のストレッチが有効 - オレキシン
・・・食欲に関連。脳を覚醒させると同時に体を動かすことを促進させる - ヒスタミン
・・・脳の覚醒を維持する。抑制をGABAが行うがカフェインが阻害
予備知識
- 集中力の確保は睡眠で行われる
集中力とは無関係な情報を無視し続ける力
無死をすることには注意エネルギーを消耗している
注意エネルギーは睡眠にて確保される - 起床から4時間後にあくびやだるさ、ボーとする感じがあれば睡眠不足
睡眠不足かを判断する臨床的な基準
その他脳内物質
- ドーパミン
「頭ではわかってるけどやめられない」期待感を作る役割。実報酬より予期報酬が上回らせてしまう
使えば確実にやめられなくなる。
これは性格でなく脳の作用。
週一から「やめる日」を作ることで回避できる - メラトニン
あらゆる分子に対して酸化による損傷を吸収する作用が最も強力。
ビタミンCとEより優れる - コルチゾール
朝起きられるように血糖値や血圧を高める物質。
寝不足で過剰に生成されるとインシュリンを減少させる。
インシュリンが減少するとメラトニンも減少させてしまう - レプチン
インシュリンの補助。睡眠不足でレプチンも減少
この技法の詳細はこちら。作業療法士さんという職の方の本ですので、信憑性があります。