2023/01/06
こんにちは、室長のゆうろです。個人事業主を登録してフリーランスとして初めての青色申告をしてきました。巷ではfreeeを使えば「4時間で終わる」、「半日で終わる」、「誰でもできる」など言われております。そのため当方も2日もあれば平気かなと当初は思っていましたが・・・
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目次
確定申告自体が初めての場合、4時間では終われない
freeeでは計算式と記入すべき場所の自動化はされてはいますが、打ち込むべき情報=控除対象は別に調べないといけません。経費として計上できるものがなにであるのか、私用と事業とで割合をきめれば経費化できたりしますが(按分といいます)そういった情報も別途調べる必要があります。また取り溜めたレシート、領収書の類はすべて手打ちが必要です。写真はOCRがまだまだで使い物にならないですし、、電子申告するなどの別途手続きが必要です。またfreee自体もプランを高額のものにしないと使えません。(月5つまでな制限あり)。
税務署の相談会では大切なことは何も教えてもらえない
確定申告は開業届を出したところ、つまり税務署に聞けば全部教えてもらえると思っていました。レシートを持っていけば手取り足取りなんてブログも散見されますが、横浜はそんなことはなかったです。まず開業届を出したところでは、受付しかしてくれません。「相談は別の会場です」と誘導(たらい回し)されます。横浜の場合はランドマークタワーの隣のビルです。では聞いてみようと思い現地へ到着。平日にもかかわらず40分ほどの順番待ちが発生しています。
「バカすぎる・・・・」ありえないと思いました。市の政策でなく、もし企業ならこういった定例的なわかりきった事態は必ず「改善する」はずです。どうやらこんなのが毎年そのまま放置されているのです。いつまでも改善されない通勤電車と一緒です。そもそもエンジニア視点でいえば、取引が発生した時点からすべてリアルタイムでIT化することが可能なはずです。なんてお馬鹿なシステムなんだろうと思いました。実際先進国の中でも現金で支払いするのは日本だけみたいです。
40分順番待ちして相談した結果
「なんとも言えない」の一点ばりで何も答えてくれません。相談される義務を追ってその席に座っているはずですが・・・(しかも税金で)
「何から初めてよいのか」「按分」の解釈もなにも指標がありませんでした。しょうもない手引き書などのガイドブックだけもらってあとにしました。レシートを持っていけば対応してくれるのは嘘です。やつらはリストにまとめていっても見もしません。「交通費精算書」やら「現金出納帳」やらの管理義務とそのつけ方や「確定申告に必要なこと」を一から説明してもらえるんじゃないのか・・・義務教育で説明のなかった部分なのです。
結局自力でなんとかすることに
書店で確定申告の本を買いました。計6冊。開業年、開業費のことが詳細に載ってるいる本はまったく存在しません。おおきな雑誌系の今年のガイド系のものと普通の本のものがあります。雑誌系のものを読めば、簡単そうではありますが・・・
雑誌を読んだだけではだめです!
ある程度の職別分類があって具体的な記入の仕方なんどは載っておりわかりやすいです。ですが職別分類がされている=「自分にあった説明箇所は6P程度しか情報がない」ということです。例えば国民健康保険料は経費に開業日以後分を記入するのかそんなことも雑誌にも載っていません。
freeeのチャットで質問できるって?
freeeではチャットで教えてくれる「あたりの対応者」とfreeeでの入力方法に関しての入力方法以外の面は、まったく教えてくれない「はずれの対応者」もいます。
クレジットカードと銀行口座は自動で読み込まれはするけどさ・・
銀行とクレジットカードをそのまま登録すれば自動で読み込んでくれてオシマイなんてことはありません。複式簿記では「発生主義」という概念があります。支払い日を帳簿につければよいのではありません。利益が確定したタイミングを発生日としなければなりませんが、そういった注意はどこからも受けることができません。本を読んであとから知りました。自動取り込みでは引き落とし日や入金日で記載される形となるので、脱税だの言われて処罰を受ける危険性まであります。(温度感的には、それだけでいきなり前科一犯ということはなく、重加算税と呼ばれる年利的なペナルティのみですみます。がそういったペナルティの度合いを把握することも前知識として必要です。)
確定申告に「100点満点はない」という、それ自体を知っていることが唯一の正解
税務署の受け付けと雑誌と書籍での温度感もまるで異なります。ネットと本と現地(税務署の受付)での温度感がまるで異なります。「按分」「勘定項目」しかりです。「常識の範囲」とやらもそれぞれ違うのです。この温度感はたくさん読んで覚えるしかありません。なにせ、明確なルールを作り、開示していないのです。つまり、「地方ごとにコロコロ変わる」それどころか、「税務署の担当の気分」と「説明のされ方」によってコロコロ変動するということです。仕方ないので自分は自分が多読した中で「一番都合のよい」考え方を採用することにしました。問題があれば、ペナルティを支払うの方針でよいです。
仮に控えめにしても、大企業、中企業でもキャバクラも交際費、自宅化した社宅や、接待と銘打ったゴルフ、福利厚生でリゾート等、好き放題してる所は必ずあります。一事業主、一人法人会社ならともかく、大企業であるのです。(パナマ文書のペーパーカンパニーとか、大きな船を会社にして、税金の安い国へ移動を可能とすることを計画している会社まであります)。 また調査も抜き打ちチェックで対応しているため、注意されない箇所が残るということです。
前もって相談しにいったにも関わらず、先程にも書きましたが「なんとも言えない」でまったく答えないです。そのわりに書籍では調査にきた時はなるべくケチをつけて搾ろうとするとのこと(税務署員はノルマ形式で年間いくら、何件徴収したというノルマをかかされてる方式であるとのこと。運転の取り締まりと一緒ですね)。
ではどうすればよいか?
確定申告の実態はルールや秩序が存在しない無法地帯です。確定申告は文字通り「申告制」のため、申告する側にある程度の調整権(判断力)が与えられています。ですので判断に迷ったら一旦は申告しておいて、調査に来たときに「よくここまでたどり着いたな(笑)」のスタンスでよいです。知ってるものだけが得するルールとなっており、これは「政治としては申告者に任せる」→「政治を信じて任せたらだめ」ということにもなります。言ってみると無法地帯のようなものですので、給料から天引きされるサラリーマンの方はたぶんプチンするはずです。副業可能な方でしたらしょぼくてよいですので今すぐ開業届を出し、副業をお持ちになることをおすすめします。この点は別記事にて
来年動くとしたらいつがいい?
もしこれからフリーランスしてみようとか、今年が開業年で、これからが確定申告という方は、対策を取るのは多めに時間をとったほうがよいです。2,3日ではまったく足りません。馬鹿になってシンプルに考えてよいなら簡単に終わらせられます。ですが、この実態を知らない人は「脱税だの、反則金だの、前科一犯だの」とならないかも身構える必要もあり、漏れなく最適な申告をするための調査にはかなり時間がかかります。
余裕をみた場合も11月くらいからは準備をしたほうがよいです。11月であればまだ控除の対象となるものを検討し、手を打つことが可能です。この辺は6冊読んだ本の中からレビューがてら別記事でご紹介したいと思います。また利益を調整しないにせよ、税理士さんへの無料相談会なるものは存在するのですが、これは2月初旬で一週間程度しかないので、アンテナを貼って置かなければなりません。開業届をだしておけば確定申告セミナーの案内が届くとかネットで見かけていましたが、少なくとも横浜では届いてきませんでした。
終わりに
丸10日くらいかかりましたが、それでも1からですがなんとかなりました。なんとかなったと言っても、帳簿の義務を満たせていることになるかまだ一部不安です。いろいろ本を読んで、把握しておくべきことは結構ありましたし、税理士さん任せでも提案のない税理士さんでは節税はできないと思われる項目もあります。本やサイトもどこか不足しがちでfreeeを用いての開業初年度を対象に一から詳しく説明された本も現在は存在していません。とりあえず、2,3日で見積もるのは誤りでした。
参考に使った本
どの本にも、一番大変な開業初年度でのことが書かれておりませんでしたが、読んでおいてためになることが沢山書かれておりますので、ご紹介させて頂きます。
1冊目に良いと思います。
あとからyoutubeで知ったのですが解説頂いてる税理士さんはこんな方です。
フリーランス向けにもっと具体的な記入例が記載されていました。ひろゆき氏推薦とのことで購入してみました。
以下4冊は元税務署員の方が執筆された本です。過去にベストセラーを出されております。税理士さんの本が多い中で、立場の違う方の本も大変参考になります。
漫画です。具体的な記載例はありませんが、とっつきやすく、温度感がわかりやすいです。
漫画のがもう少し具体的になったものです。
一部上記の本とかぶった所がでてきますが、参考になりました。
その他、漏れがないかに遣いました。
上記6冊にはfreeeのことは書かれておりません。しかし現状、freeeをメインに説明された本は1冊くらいしか存在しないのですが、肝心の一番大変な開業年のことはどの本にも詳しく乗っておらずでした。