2023/01/06

こんにちは!室長のゆうろです。悩みを抱えると堂々めぐりになる方がいらっしゃいます。ロジシンを使えば悩みの一部を課題として解消するための一助になるかもしれません。
また悩みそのものにうち潰されそうな方は技術よりもマインドとして、D・カーネギーの「道は開ける」はおすすめです。
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問題解決のための思考法(基本態度)
基本となるのは「ゼロベース思考」と「仮説思考」です。常にゼロベースで考え「あるべき姿」をとらえること。また常に「仮説」をたて、アクションに結びつく、その時点での結論を持つことです。
ゼロベース思考
「既成の枠」を取り外す → いままでの自分の経験や習慣の中でしか物事を考えることのできない経験値型から脱却しましょう。
ゼロベース思考にて成功した企業の実例:
ZARA → 徹底的な自前主義、小ロットでの在庫切れを奨励
ユニクロ → 東レとのヒートテック(ババシャツ、ももひきから技術に裏打ちされた新たなファッション性の高いポジショニングを確立)
ドトール → 1杯500円時代に1杯150円で提供、瞬時供給可能な機器の導入
アサヒ・ビール → スーパードライによる「フレッシュローテーション:保存飲料から生鮮飲料への転換」
ZARAはワールド6位、ユニクロも日本のトップ(ワールド37位)
自分の狭い枠の中で否定に走らないこと
・否定的要素が狭いエリア内にだけ密集してるだけと捉えること
・大きなエリアに拡張し、可能性を模索すること
やり続ける誘惑に負けないこと
・続ける価値があるから続ける
仮説思考
資料の山に追われて結論を導くには大変な努力が必要です。膨大なデータから結論を導くのではなく、仮説と検証を行なって結論を導くことで、コストを削減しましょう。
仮説を使わない流れ:データ収集→調査結果→結論 ×
仮説を使っての流れ: 仮設→検証のためのデータ収集→結論 ○
仮説と検証を立てることのメリット
・資源的なコストの削減
・個々のデータの関連がわかるため、ピラミッドに組み立てるのが楽になる
・その他のデータの要・不要がわかる
◇情報収集に時間を使い過ぎないこと
・ビジネスでは正解(解決策)は変化する
・結論をだしたときには正解が正解ではなくなる →6割レベルで判断し右か左か決める
◇常にアクションに結びつく結論を持つこと
・なんでもよいから結論にとにかく仮説をたてる
→自分の結論を持たず、延々と状況や事実の説明に終始するだけの状況説明型から脱却すること
・「だから何なの?」を繰り返す
→最初はだめでも重ねることで精度は確実に上がる
◇結論に導く背後の理由やメカニズムを考えること
・一応の結論にアクションをたてて同時に裏をとる
・推定した数字に自信がないならそこだけ調べ直す →分析とアクションの同時進行が可能になる
◇ベストを考えるよりもベターを実行すること
・実際にはベストに向けた時間の短縮になる
・ベターを実行することで新たな情報が入る
・試行錯誤の軌道修正の繰り返しでベストにする →ベストは最後にしか見えず、絶対的な正解はない
ロジシンの基本技術
「MECE」と「ロジックツリー」を覚えましょう。この2つはロジシンの基礎となるものです。問題の原因を追求し、思考の広がりと深さを押さえることが可能となります。ロジシンには出来合いのフレームワークも沢山ありますが、この基礎が十分にこなせれば現場(問題)に対して最もフィットするオリジナルのフレームワークを作成することも可能となります。
MECE
Mutually Exclusive Collectively Exhaustive:それぞれが重複することなく、全体集合としてモレがない。
→要するにモレなし且つ、ダブリなしのことです。ミッシーと呼びます。
・モレあり、ダブりあり
・モレあり、ダブリなし
・モレなし、ダブリあり
・モレなし、ダブリなし →MECE
普段何気なくやっていることです。これをもっと意識的に行い、書き出しましょう。「ほかに原因は?」「解決策をダブって考えてないか?」と問いましょう。モレ無しは現実には不可なこともありますが、ダブリには最低限気をつけましょう。
またスーパーの陳列等の必要なダブリも存在します。またフォルダ分け等で、中には二箇所へ所属できない事柄もあります。これは「こうもり問題」といいます。これには「タグ」で管理して対応しましょう。
ロジックツリー
これをしらなければ、数学を暗算で解くのにまるで等しいです。
箇条書きはロジックツリーの初歩ですが、ロジックツリーは以下3点で優れます。
・モレやダブリを未然にチェックできる
・原因・解決策を具体的に落とし込める
・各内容の因果関係を明らかにできる
まずは問題と解決策を切り離し、ゼロベースで考えましょう。
原因を追求する
・「WHY?」を繰返す →「真因の裏返し」で終わらせないために原因を深く掘り下げる
・MECEで広がりを押さえきる →的を外すことを回避する
1.まず命題に問題を添えます。
2.その問題に「WHY?」する(なぜかを考える)
3.原因「A」「B」・・いくつかでます。
4.さらに各々の原因「A」等に「WHY?」します。
5.原因「A1」「A2」「B1」・・等がでます。
6.さらに「WHY?」を繰り返し最後にでたのが「根本原因」となります。
解決策を具体化する
「SO HOW?(だからどうする?)」を繰返す →具体的に実行できるレベルまで行う
(原因の裏返しとは違ったアイデアを出せる可能性がある)
1.まず命題に根本原因を添えます。
2.その原因に「So How?」する(だからどうする)
3.行動「A」「B」・・いくつかでます。
4.さらに各々の行動「A」等に「So How?」します。
5.行動「A1」「A2」「B1」・・等がでます。
6.さらに「So How?」を繰り返し最後にでたのが「具体的な解決策」となります
「具体的な解決策」の中から優先順位を付け、実施する。
「他力/自力」かもはっきりすれば、抱えるべきことでないのに悩まされていたこともわかる。
コツ
・各レベルができるだけMECEか
・ツリーの右側が具体的な原因や解決策になっているか
・具体的な原因や解決策がロジックの因果関係で主要課題(命題)にリンクしているか
・既存の枠に入らなければ新しい枠を作る
・モレがありそうなら「その他」にしてあとで考える
具体策がロジックの糸で繋がれている限り、実行すれば必ず問題解決に結びつく
「具体的な解決策」へは以下の要素で「優先順位:資源配分」を行ってください
・自力/他力
・時間軸/短期・長期
・お金/かける・かけない
ロジシンでの課題解決の実践
「課題設定をし、解決策を立て、実行する」は当たり前であるが、実践の場では、課題は常に変化する。
ソリューションシステム
ソリューション・システムを用いればその中でも大きく的を外さないようにしながら、効率的に課題を解決することができる。
ソリューションシステムの3ステップ
1.課題の設定
2.解決策の仮説
3.解決策の検証・評価
1.課題の設定
問題とは「あるべき姿」と「現状」の「ギャップ」である
問題=あるべき姿-現状
『「あるべき姿」は何?』と問う。これだけで問題を検出することができる。
たとえ状況は同じでも問題は立場によって大きく変化する
→解決策の方向性も180度変わる。そのため優先順位付けができず、資源が分散しどれも解決されないこともある。
主要課題の設定 → 何かと比較する。短期/長期かの視点も持つ。
個別課題の設定 → 背後のメカニズムを考察する(掘り下げる:ブレークダウン)
以後、問題に対して、解決策を練るため問題の設定が重要である。
問題発見ができない4つの理由
1.問題を定義する前提となる「あるべき姿」を的確に描けない
2.現状を正確に認識できてない(分析力が低いため把握できない)
3.「ギャップ」の構造を解明して、問題の本質を具体化、優先順位づけすることができない
4.実行可能な「解決策」から逆順で短絡的に問題をとらえるために、拡がりを見失う
2.解決策の仮説
個別解決策づくり
個別課題はコントロール可能なものになっているか?
→ YES/NOで答える。少しでも可能性が残されてれば可能な限りYESで答える
総合解決策づくり
個別解決策のYES/NOの組み合わせから整合性をチェックして選択する。
総合解決策は全体の資源配分を考えているか?
3.解決策の検証・評価
個別解決策の検証
・事実ベースで分析・証明
・精度よりも押さえが重要。(YES/NOの方向性がわかれば順分)
総合解決策の評価
ハード面:
・成果(効果) ・資源・リスク・速さ
ソフト面:
・スタイル・理念の整合
・責任・決意の確認
・実務レベルの推進者の有無
コツ
・最初は、とにかく書き出すこと
・その後、1枚のシートに完結にまとめること
どの段階の問題に今いるのかを把握することで軌道修正が用意になる。
軌道修正は問題が刻々変化するため必要なものである。
これができなければ当初は的に向かってたのに、時間の経過とともに的を外すことになる。
実施はモニタリングを行って、フィードバックしながら進める。
常にベストよりもベターを心がける。
→自己誘導ミサイルのように「走りながら考える」